ペットボトルのリサイクル

ペットボトルも昔から分別回収が行われており、積極的にリサイクルが進められている容器だと認識している人も多いのではないでしょうか。街のゴミ箱にもペットボトル用のものは多く見かけます。確かに諸外国と比べても日本のペットボトルの回収率は高く、分別やリサイクルに対する人々の意識が高いこともわかるのですが、実際には新たな商品に再利用されるペットボトルの量はそれほど多くないと言われています。そこには素材の原価やリサイクルに必要な燃料などのコストが、高くつくという問題があるのです。リサイクルは重要ですが、利益の追求も譲れない企業としては、わざわざコストの高いペットボトルのリサイクルに乗り気でないのは仕方がないのかもしれません。とはいえ、ペットボトルはリサイクルすれば衣料品や文房具、家庭用品などさまざまな物に使えます。比較的ペットボトルに近いような卵のパックや食品トレイはもちろん、カーペットやスーツ、布団、バッグなど、こんなものもペットボトルからできているのかと驚くほどです。とはいえ、高いコストをかけて再製品化をするのは難しいということから、現在日本ではペットボトルを粉砕したフレークやそれをまとめたペレットの状態で中国などに輸出も行っています。ペットボトルに関しては、回収率の割に、リサイクル率がよくないということが問題になることもありますが、自分の国で使うだけがリサイクルではありませんので、それを輸出して海外で資源として使われるのであれば、リサイクルといってもよいのではないでしょうか。また、ペットボトルの回収の際に、フタは外して回収することが多いと思いますが、フタはフタでプラスチック原料としてリサイクルされます。ペットボトルのフタを集めて、それをリサイクルに回した資金で世界の子どもたちにワクチンを贈っているNPOなどに協力するという方法もあります。小さくてつい捨ててしまいそうになるペットボトルのフタですが、捨てないようにしましょう。